This Category : 思い出とともにバラを
「大きくなるバラは小さく出来るが、ミニバラを3mには出来ません」なんて言っていた頃がありました。
つるバラを当たり前に鉢で育てられるようになったら、つまらなくなり、もっと伸びるバラを求めた結果、
ランブラーも鉢で育ててしまいました。

アッシュウエンズ 2005.05.13の写真です。
一緒に写っているのはランちゃんで、モデル犬で躾けてあったのでじっと写真撮らせてくれます。
今のコユキちゃんは素質がなさそうです(笑)

ドロシー・パーキンス 2009.05.31の写真です。
支柱なしで、枝を絡ませるようにしてあります。

ポール・トランソン 2007.05.14の写真です。
流石にこの高さですと支柱を二本に絡ませるようにしています。

夕暮れと言っても午後10時を回っています。
ノルマンディー地方。
風もあり7月なのにこの時間になるとジャケットが必要になります。
デルバールの圃場から携えてきたバラ。
ラ・レーヌ・ドゥ・ラ・ニュイ 2015発表
フランスで何処に置いても絵になるバラです。
この時期パリの街を歩いていますと、フルーツ店だけでなく露天店でも赤紫に熟したサクランボを、山のようにして美味しさを誘うように売られています。
もともとフルーツが美味しいフランスでもこの時期のサクランボは格別です。
公園のベンチに座ってサクランボをほおばっている人たちをよく見かけます。
私もにわかパリッ子の気分になって、粗末な紙袋に入れてもらったサクランボをベンチに座って食べて見ると甘酸っぱい味が口の中に広がり、イヴ・モンタンが唄うあの名曲「サクランボの実る頃」が何処からとも聞こえてくるような、6月のパリってそんなことが懐かしく思い出せれます。

今年はまだ5月の一番花もあまり紹介していないのに、、6月のこの時期になりますと早くも二番花が咲き始めました。
梅雨の合間の暑い夕方、後ろから夕日をうけて咲くグラミス・キャッセルです。
ボタンアイがくっきり出ている二番花としては良い方だと思います。

ローズ・ポンパドール。
このバラは寒さで遅れていたバラの中で早く咲いた部類で、終わるのも早かったです。
なので、その分二番花もとても早いです。
早咲きの部類ですね。
今年のデルバール三品種では早咲きがこのローズ・ポンパドールで、普通に咲くのがペッシュ・ボンボンで、ブリーズは先日一番花が終わったぐらいの遅咲きの部類です。

ベーサルぎみに伸びた枝先に房咲きしたスピリット・オブ・フリーダムです。
外側の花弁が少し痛んでいます。
長い枝先なので、風にゆられているところを撮りました。
撮った後で房咲きになっている元のところでカットしました。
二月は雨や雪に翻弄されました。
おかげでバラの作業も大幅に遅れてしまいました。
雨が続いていますと、はるか昔のパリのことが思い出されました。
初めてのパリの時も雨が多かったんです。
街路樹のマロニエも葉を落とし、初冬をむかえたパリは街の色彩も少なくなった10月中旬でした。
まだ若かったのとパリに来た高揚感のためだったのでしょうか、小雨が降るパリの街を傘もささずに、コートの襟を立て歩き回っていました。
ずいぶん歩き回ったと言ってもその後分かったのですが、2区の中を歩いていたのでした。
メトロに乗って行ってもその頃開けだした3区のマレ地区が興味があったので行って見ましたが、今のマレ地区とは比べものにならない静かなパリの下町の風情が残っていました。
数年前に行った時はここのアパルトマンに滞在して、バラ園巡りや花の旅をしました。
初めてパリを訪れた頃はそんな風になるとは想像もつきませんでした。
雨脚が強くなったり、疲れたら近くのカフェでお茶をしながら道行く人をぼ~~と眺めて憧れのパリに来た実感を味わっていました。
気が付くと傘を持っている人も少なく、少々の雨はパリでは気にしていない様子でした。
何故か雨は少しも寒くも冷たくもなかったんです。
あの時のパリの雨はとてもやさしく感じられました。
平日はコレクションの会場に行き、土日にはお決まりの観光スポットに行ったのも懐かしく思い浮かびます。

ガートルート・ジェキル
キャサリン・モーレー

ゴールデン・セレブレーション
ザ・カントリー・マン

ザ・プリンス
シャリファ・アスマ

マサコ
メアリー・ローズ
画像は昨年五月に雨のバラ園で撮ったものです。
花はベストな状態でしたが、雨のバラ園は静かでゆっくり写真が撮れました。
曇りぐらいでしたら良い写真が撮れたのに悔やまれましたが、良いこともあったんですよ。
その画像がやっと日の目をみました・・(笑)
「冬バラ」の続きを書かなければとPCの前に座り画像を見てましたら 、お酒のことがいろいろ思い出せれてきました。
チョッとほろ酔いなので、うろ覚えで書きますので勘違いや、得意の誤字脱字があるかも知れませんが、お許し頂いて笑ってご覧ください。

マダム・フィガロ デルバール社
冬のこの花を見ていたら、クチュールのショーの後のレセプションで始めて口にした「ロゼ・シャンパン」を思い出しました。
華やかな雰囲気の中で頂いた豊穣な香りと、その色のなんと美しいこと、それだけで人を深く引き込む魅力があり、豊かな酔いの世界に誘うようでした。
マダム・フィガロって深いカップを長く保ち、冬になっても枝のあちこちに花をつけていました。
シャンパンといえば、コレクションの会場内のオープンレストランランチでも小さなボトルが用意してあります。
ほとんどの方がシャンパンを飲みながら、いろいろな国から来てますので、言葉はわかりませんが、見てきたブランドやモードの話に手振り身振りで盛り上がっているようでした。
私たちも釣られてここではビールではなく、チョッと気取ってシャンパンをランチの友にしていました。

マリー・デルマー オールド
冬になって咲く花は二つのタイプがあるような気がします。
ほとんどの花がゆっくり色が乗り濃い目になりますが、一部に淡くなり白に近くなるのがあります。
マリー・デルマーはこちらのタイプです。
同じ株で10月に見たときは、重ねのところが淡いピンクでしたが、今は全体が白に近いです。
マリー・デルマーにはまだ小さなツボミが沢山あり、1800年代中ごろハンガリーで作出されたオールドローズで驚きです。
それがマティーニにダブって思い出だされるのは・・・
オペラ座の近くのホテルのバーで雑談するときは決まってこれでした。
ご存知のとおりマティーニはドライ・ジンとドライ・ベルモットをベースにしたカクテルに、カクテルピンをさしたオリーブが入っているだけのものです。
カクテルにうかぶ色は周囲の色によって様々で、たまたま一緒に飲んでた方のコスチュームがそんな色をしてたのではなんて、少し危険な思い出が通り過ぎました。

ヴェルシーニ ギヨー社
今時分でも花を幾つもつけ、オレンジのグラデーションに琥珀色が複雑に溶け合った色で咲くヴェルシーニは人気なのが良くわかります。
マロニエのリーフ・シャワーも終わり、冷たい風が吹き抜ける頃、外で会食の時は、話題はもっぱらコレクションの感想や、次のシーズンのトレンドであったり、その仕掛けなどで話が盛り上がりました。
興奮も覚めやらず冷たい道を帰ったときは、なぜかホテルの部屋にすぐに戻る気にならず、ホテルのラウンジかバーにひっかかり、頼むのが決まってホットウィスキーでした。
スコッチは何にすると聞かれたら、バランタインの17年で作ってもらいました。
ふくよかな香りと、少し甘く感じるホットが寒い外から帰った体を温めてくれました。
ヴェルシーニの花に浮かぶ琥珀色って、今でもその情景がはっきり思い出されます。

シャルタン・メリュー ギヨー社
小ぶりな木なのに、今でも精一杯がんばって、花びらが密になった花も、色香も健在でした。
この花を見てますと、まったく同じではないですが、発注に追われたりして外で食事もままならない時は、帰りにホテルの近くのマドレーヌ広場にあるフォーションで食料を買って帰ることがありました。
一緒の連中は食べるものなら何でも良いではないかといいますが、私が決まって買ったのはカベルネソーヴィニヨン種のチョッと重めのルージュ。それにノルマンジー地方のブルーチーズ。それにスライスしたソーセージとフランスパン。これだけそろうとご機嫌でした。
あとの連中もそれなりに食品を買って、遅くまでホテルの一室で仕事をし、買ってきた食品をみんなで食べたりしたものでした。
その時は辛かったのが、今思い出すと懐かしい思い出になっています。
シャルタン・メリューがそんなときのワインを思い出させてくれました。
お酒のことをいろいろ書きましたが、決して強くはないですが、お酒を飲む場の雰囲気はすきです。又バカなことを書いてしまいました。・・・(゜_゜i)タラー・・・